スペシャル – 先行上映会レポート

先行上映会レポート

息をのむ怒涛の物語と熱気に満ちたトークが映画館を包んだ
『クジラの子らは砂上に歌う』先行上映会をレポート!

 9月22日、映画館・新宿バルト9にて、10月8日から放送がスタートするアニメ『クジラの子らは砂上に歌う』の先行上映会が行われました。梅田阿比先生の人気コミック(『月刊ミステリーボニータ』連載、秋田書店刊)を原作とする本作は、『四月は君の嘘』、『Occultic;Nine -オカルティック・ナイン-』などでその辣腕を振るってきたイシグロキョウヘイ監督が、制作会社J.C.STAFFとのタッグで手掛ける初のハイファンタジーです。放送より先行して行われたこの上映会では、本編から第1話~第3話の上映、さらに主要キャスト陣によるトークショーが繰り広げられ、会場を埋めた観客を『クジラ』の世界観へと一気に引き込んでいきました。

 上映会前半は、第1話から第3話までを続けて上映。すでに公開されている3本のPVで示されていた通り、手描き感のあるリッチな質感に包まれた映像、壮麗な音楽、そしてキャラクターたちの感情を繊細に描いた演出で観客を魅了していきました。また、オープニング、エンディングの映像も初公開となり、映画館ならではの迫力ある音響と共に『クジラ』の世界を体感できるものとなりました。

 第3話上映の余韻が残る中、第2部としてトークショーがスタート。ここでは、主人公・チャクロ役の花江夏樹さん、ヒロイン・リコス役の石見舞菜香さん、オウニ役の梅原裕一郎さんに加えて、サプライズで登場したスオウ役の島﨑信長さんも含めた4名が登壇。花江さんは、チャクロがゴーグルを着用していることに倣い、私物のゴーグルを纏って登場し、会場を沸かせました。

 物語が息をもつかせぬ展開のまま終了したため、花江さんや島﨑さんはまず神妙な会場の雰囲気を気に掛けつつ、司会者の質問に答える形でトークはスタート。「完成した映像への感想」、「アフレコ現場の雰囲気」、「監督からのアドバイス」、「4話以降の注目ポイント」、「原作者である梅田先生とのやり取り」などがテーマにあがりました。中でも観客を目の前にした公開イベントは初めてという石見さんは、緊張で言葉が少し詰まる場面も。それでも、周囲のキャストに支えられ、懸命に想いを話される姿は印象的でした。終盤には、絶賛作業中のイシグロ監督からのメッセージを紹介。監督は、「一緒に作品を育てていきましょう」と観客に語りかけていました。

 最後はキャスト4名から、会場に向けて改めてメッセージ。「緻密さがアニメでも伝わってくる『クジラ』の世界にどっぷり浸かってください」(島﨑さん)、「シリアスだけど楽しめる、惹き込まれる世界。原作も読んでいただいてより物語を楽しんでもらえれば」(梅原さん)、「原作への愛が全力で込められたアニメ。作り手側の想いが届いたらいいなと思います」(石見さん)、「(放送は少し先になる)第4話以降への気持ちは、原作で補完して、楽しんでもらえれば。キャスト陣も精一杯の気持ちで取り組みました」(花江さん)とそれぞれが想いを伝えていました。これにて、2時間に及んだ先行上映会は終了。『クジラ』の高い完成度と、キャストを含む制作陣の熱気を生で感じられる内容で、10月8日からのTV放送/Netflixでの配信がますます待ち遠しくなるイベントとなりました。

先行上映会 概要
日時:2017年9月22日(金)
会場:新宿バルト9(シアター6)
登壇者:花江夏樹(チャクロ役)、石見舞菜香(リコス役)、梅原裕一郎(オウニ役)、島﨑信長(スオウ役)
司会:井上富美子

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© 梅田阿比(月刊ミステリーボニータ)/「クジラの子らは砂上に歌う」製作委員会