アニメ「クジラの子らは砂上に歌う」特別企画

砂詞と記録係の書

© 梅田阿比(月刊ミステリーポニータ)/「クジラの子らは砂上に歌う」制作委員会

クジラの子らは砂上に歌う

梅田阿比による人気漫画(秋田書店「月刊ミステリーボニータ」連載)を、
監督:イシグロキョウヘイ×アニメ制作:J.C.STAFF の
タッグでアニメ化。

砂刑暦93年――
砂の海に覆われた世界の中、小島のような漂泊船“泥クジラ”の上で暮らす人々がいた。外界との接触がまったく無いこの島の人口は、513人。
感情を源とする超能力“情念動(サイミア)”を有する代わりに短命な“印(シルシ)”と、能力を持たないが長命の“無印(むいん)”という種族からなる彼らは、小さな共同体を形成し穏やかに過ごしていたのである。
島の記録係である“印”のチャクロは、ある日“泥クジラ”に漂着した廃墟船を調査する中で、謎の少女“リコス”と出会う。島の人間にとって、初めてとなる外界の人間との接触。それは、新世界を開く福音なのか―。

企画概要

“泥クジラ”の記録係であり、何でも記録せずにはいられない
[ハイパーグラフィア](過書の病)である主人公・チャクロにならって、
書道家・涼風花さんに、アニメ『クジラの子らは砂上に歌う』に
登場する[砂詞](すなことば)と、[心に刺さるセリフ]を
作品の[記録係]として表現していただきました。

※砂詞(すなことば)…“泥クジラ”の住民たちが詠んだ歌の歌詞のこと。

涼風花 書道師範・日光観光大使
7歳から書道を始め、14歳で書道師範資格を取得し硬筆資格も持つ。
2010年「美人すぎる書道家」として新聞に取り上げられ注目を浴びる。
企業イベント等での書道パフォーマンスや美文字講座が人気であり、
テレビ、新聞、雑誌など各メディアでも広く活躍。
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」では書道指導などを行う。

スペシャルインタビュー

NEW第3弾 第九節「君の選択の、その先が見たい」より

本作第9話より、ニビのセリフ。
泥クジラは突撃部隊を編成し、帝国軍の戦艦スキロスへ潜入。船の原動力である“ヌース(魂形)”を破壊することで、戦艦を沈めようと企てる。だが、ヌースの間にたどり着いた突撃部隊は敵に囲まれ、窮地に陥ってしまう。

NEW第3弾 最終節「ここに生まれてよかった」より

「熱砂よ、たぎれ」
本作最終話より、スオウのセリフ。
泥クジラの首長であるスオウが、砂葬の際に詠んだ砂詞の一節。 「熱砂よ、たぎれ。心はとこしえに燃えるだろう。熱砂よ、走れ。からだは幾度も立ち上がり、我らは戦士の目となり脚となり、共に悠久の旅をゆく」

第2弾 光の唄 (ヒカリノウタ)

本作の第7話と第8話に登場する砂詞。
砂上の友よ 愛しき友よ

掌の砂を見よ
ここに幾億もの光あり

あなたが干涸び
柩にその身を結わえられ
古の深海の中 毀れども
禁忌の園に尊く生きん

砂上の友よ 愛しき友よ

第2弾 心の唄(キロクノウタ)

本作の第11話と最終話に登場する砂詞。
私たちを見つけておくれ
泥の船で櫂を漕ぎ
白砂の褥で眠る
小さな旅人よ

千重の時間の中
必ず出会うけれど
蝶の落涙のように
二度と触れられない

ただひとつになろうとしても
無限のちらばりにしかなれない

私たちを見つけておくれ
泥の船で櫂を漕ぎ
白砂の褥で眠る
小さな旅人よ
小さな旅人よ

第1弾 第一節「私たちの大事な世界の全てだった」より

「俺は未来のために書くのです」
本作第1話より、主人公・チャクロのセリフ。
砂の海を漂う小島のような漂泊船“泥クジラ”に暮らす“印(シルシ)”の少年・チャクロは、日々の出来事を執拗なまでに書き留めるハイパーグラフィア(過書の病)である特性をいかし、泥クジラの記録係を務めている。

第1弾 第五節「逃げるのはイヤだ」より

「希望があるのに…逃げるのはイヤだ」
本作第5話より、チャクロのセリフ。
泥クジラを襲ってきた帝国軍に対して、長老会は自決の道を選び泥クジラを沈めようとする。長老会曰く、泥クジラは罪人が流刑された場所であり、帝国軍の襲来は、侵略ではなく処刑であったという。それを聞いたチャクロは、泥クジラを守るため仲間たちやリコスと共に抵抗するのだった。